病院・クリニック

医療関係と法律問題について、その性質上、利用者(患者)との関係がきっても切れません。そのため、対患者に対する医療行為に関する問題や、患者から入手した情報の管理等が問題になり得ます。また、病院やクリニックを運営するにあたって、医師、看護師等の労務管理が必須となりますが、病院という性質上、臨機応変な勤務体制が求められることから、労務問題についてもリスクが潜んでいます。そこで、以下のような点が特に弁護士と顧問契約を結ぶうえで重要となります。

患者への医療行為に対する説明と同意

患者に対して医療行為をなす場合、当該医療行為に対して説明をしたうえで、同意(インフォームド・コンセント)を取る必要があります。

医療行為をするにあたって、検査や治療の効果、リスク、予後などに関してしっかり説明したうえで、これから行おうとする検査や治療について、患者の自己決定権に基づく同意を得てはじめて、医療行為が正当化されるからです。そして、患者が適切に同意をする前提として、医師による十分な説明がなされる必要があります。どの程度の説明を要するかについて、最高裁判決(平成13年11月27日)によれば、「医師は、患者の疾患の治療のために手術を実施するに当たっては、診療契約に基づき、特別の事情がない限り、患者に対し、疾患の診断(病名と病状)、実施予定の手術の内容、手術に付随する危険性、他に選択可能な治療方法があれば、その内容と利害得失、予後などについて説明すべき義務がある」と判示しています。そのため、このような基準に基づき医師による説明義務を果たし、同意を得る必要があります。具体的な事案についてはケースバイケースですが、説明義務という判断に迷った際などは弁護士に確認を取るという手段が有用です。

情報管理

診療情報は、患者の身体状況、病状等の通常第三者に知られたくない情報が多分に存在しており、そのような情報は特に保護する必要があり、守秘義務が課せられるという形で情報は保護されています。この守秘義務自体は、診療契約の付随的義務として医師又は医療機関が負うことと解されています。また、個人情報保護法によっても、患者自身の個人情報に対する第三者提供に関する本人の同意原則、利用目的の通知の求め、開示の求め、訂正等の求め等、一定の規制がなされています。

このような、守秘義務や個人情報保護法上の規制を前提として、個人情報保護の体制を構築する必要があります。また、病院はその性質上、警察・裁判所などの公官庁や保険会社などから情報開示を求められる立場にあります。そのため、どの程度の情報開示をすべきか判断に迷うこともあります。そこで、このようなときに弁護士に事前確認しておくメリットが高いです。

労務管理

病院などの医療機関は、急患や患者の様態の急変等、不測の事態が起こることが通常であり、臨機応変な受け入れ体制を構えていることが通常です。そのため、医師や看護師等を含む従業員の労働時間の管理が難しくなります。具体的には、従業員のシフト時間管理、交替制勤務(2交替、3交替勤務)、夜間勤務、様々な勤務体系を労働時間を管理する必要があります。

労働時間や給与などは労働基準法によって規定されているため、労働時間に関して労働基準法に違反した場合には、刑事罰が下される恐れもあります。

そのため、従業員の労務管理について十分に法的な準備をしたうえで、不測の事態に対応できる環境を構築しておく必要があります。

おわりに

病院・クリニックは、その性質上、院内外を問わずトラブルが発生する可能性が生じやすいものであり、事前の対応が重要となってくるでしょう。また、問題が生じた場合においても、問題を早期に解決するためにも、顧問弁護士の存在をご検討いただければと思います。

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