交通事故によるめまいで慰謝料はもらえるのか

交通事故によるめまいで慰謝料はもらえるのか

交通事故に遭った後、めまいが残るようになる方は、珍しくありません。もっとも、めまい自体は、なんの原因もなく生じることはありません。身体のどこかに異常が生じた結果として、めまいが起こっているのだと思われます。
めまいが交通事故により生じたことを理由として、何らかの損害賠償を受けるためには、めまいが生じる原因を特定し、その原因が事故により生じたことが必要となります。
これから、詳細について、ご説明いたします。

交通事故によるめまいで慰謝料はもらえるのか

すでに述べたとおり、交通事故に遭った後、めまいが起こるようになる人は珍しくありません。しかし、めまいがするだけで、身体のどこも痛くない、レントゲン検査やMRI検査で特に異常も認められない、という場合には、慰謝料等を受け取ることは、難しいと考えられます。

めまいがしているというのは、めまいを感じている本人にしかわからず、めまい以外の症状がない場合には、他人からでは、交通事故に遭った方の身体に異常が生じているか否かがわからないためです。

交通事故でめまいが起こる原因

めまいを起こす原因は、以下のとおり複数考えられます。当然、原因がわからなければ、適切な治療を受けることもできないため、めまいの症状がなかなか改善しない可能性があります。また、めまいの原因には、脳へのダメージが原因であることもあり、たかがめまいと甘く見ることが危険である場合もあります。

適切な治療を受けるためにも、めまいの原因についてしっかり検査をすることをおすすめします。

むちうち

むちうちになった場合には、頚部痛、頭痛、頭部・顔面領域のしびれ、眼症状、耳鳴及び難聴、悪心・嘔吐、四肢症状、腰痛等様々な症状が生じます。このうちの一つとして、めまいが生じることもありますが、むちうちとめまいの因果関係については、はっきりしないことも多く、むちうちに加えて、軽度外傷性脳損傷等ほかの原因を抱えていることも多いようです。

バレリュー症候群

バレリュー症候群は、むちうちに付随して生じることが多いのですが、頭痛、耳鳴り、視障害、首の違和感、吐き気、血圧低下に加えてめまいなどの症状が引き起こされます。
バレリュー症候群については、その発生原因がはっきりしないことも多く、交感神経の刺激によって生じている、脳幹の血行不全、首付近の骨格筋の過緊張から、精神的なものを原因とする考え方もあります。

軽度外傷性脳損傷

軽度外傷性脳損傷とは、頭部外傷の1種で、一定の検査数値に加え①錯乱や見当識障害、②30分以下の意識消失、③24時間以内の外傷後健忘、④痙攣などの一過性の神経学的異常のいずれかがみられる場合に診断されます。
軽度とはいわれますが、脳に損傷が生じていることには変わりがありません。軽度外傷性脳損傷の診断を受けた場合には、医師の指示に従って、しっかり療養していただくことをお勧めいたします。

脳脊髄液減少症

脳は、頭蓋骨の中で脳脊髄液という液体に浮いているような状態ですが、脳脊髄液減少症とは、その脳脊髄液が頭蓋骨の外に漏れだして、減少することにより、脳が重力に従って頭蓋骨の中で下に落ちてしまうことで、様々な症状が生じる状態をいいます。
脳脊髄液減少症の主な症状は、頭痛ですが、吐き気、視野障害、聴力障害、頚部痛、記憶力低下、集中力低下に加えてめまいなどの症状が生じます。
脳脊髄液減少症は、横になっていると症状が軽くなり、起きていると症状が悪化する傾向にあるのが特徴です。

交通事故から数日後にめまいがした場合

自己から数日後にめまいがするようになった場合には、上記のような原因が考えられます。
めまいが起きるようになった場合に受信すべき診療科目としては、整形外科、神経内科・外科、脳神経外科、耳鼻科などが考えられます。もっとも、どの診療科目に受診するかはすでに受診している病院の医師の診断、指示に従っていただくのが最善です。

まずは交通事故チームのスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします
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めまいで後遺障害認定を受けるためには検査が必要

後述するとおり、めまいがすることを理由として後遺障害認定を受けるためには、客観的にめまいがしていることを証明できることが必要となります。
めまいがしていることを証明するための検査としては、眼振検査、迷路刺激検査、視刺激検査、体平衡検査等があります。これらの検査にはさらに症状に合わせて、数種類の検査方法があります。
どの検査が適当であるかは、主治医の先生にご相談いただきながら受けていただければと思います。

めまいで認定される可能性のある後遺障害等級

「めまいがする」という自覚症状に対して、後遺障害が認められるとすると以下の等級が考えられます。ただし、いずれも、「めまいがする」という自覚症状を証明する必要がありますので、後遺障害等級を獲得することができるか否かは、上述の検査結果次第となります。

・第3級
「生命の維持に必要な身の回りの処理の動作は可能であるが、高度の失調又は平衡機能障害のために労務に服することができないもの」

・第5級
「著しい失調又は平衡機能障害のために、労働能力がきわめて低下し一般平均人の1/4程度しか残されていないもの」

・第7級
「中程度の失調又は平衡機能障害のために、労働能力が一般平均人の1/2以下程度に明らかに低下しているもの」

・第9級
「通常労務に服することはできるが、めまいの自覚症状が強く、かつ、眼振その他平衡機能検査に明らかな異常所見が認められ、就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの」

・第12級
「通常の労務に服することができるが、めまいの自覚症状があり、かつ眼振その他平衡機能検査の結果に異常所見が認められるもの」

・第14級
「めまいの自覚症状はあるが、眼振その他平衡機能検査の結果に異常所見が認められないものの、めまいがあることが医学的にみて合理的に推測できるもの」

交通事故後にめまいが続く方は弁護士にご相談ください

めまいが続く場合には、耳鼻科、整形外科、脳神経外科等めまいの原因によって、受信するのに適した診療科目が異なります。主治医の先生の指示ですぐに適切な診療科目を受診できればいいのですが、どの診療科目を受診すべきか、どのように受信するべきか等、お困りのことがあれば、一度弁護士にも相談をいただくことをお勧めいたします。

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この記事の監修

弁護士法人ALG&Associates 名古屋法律事務所 所長 弁護士 井本 敬善
弁護士法人ALG&Associates 名古屋法律事務所 所長弁護士 井本 敬善
愛知県弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。
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