DVの証拠を集める方法|証拠がない場合はどうなる?

DVの証拠を集める方法|証拠がない場合はどうなる?

名古屋法律事務所 所長 弁護士 井本 敬善

監修弁護士 井本 敬善弁護士法人ALG&Associates 名古屋法律事務所 所長 弁護士

配偶者からのDV(ドメスティック・バイオレンス)に悩み、離婚や慰謝料請求を考えている方にとって、最も重要なのが「証拠」の確保です。

DVは密室で行われることが多く、証拠がなければ相手が事実を否定した際に、法的手段を進めることが難しくなるためです。

本記事では、DVの証拠として有効なものの種類や具体的な集め方、証拠が不十分な場合の対処法について詳しく解説します。

DVで離婚・慰謝料請求するには証拠が必要

DVを理由に離婚を成立させたり、慰謝料を請求したりするためには、客観的な証拠が不可欠です。

裁判などで離婚を認めてもらうには、民法770条1項4号に規定される「その他婚姻を継続し難い重大な事由」があることを立証しなければなりません。

証拠がなければ、相手が「暴力は振るっていない」と主張した場合に、第三者である裁判所が事実を認定することが困難になります。

DVの証拠になるのはどんなもの?集める方法は?

DVの証拠といっても、その内容は多岐にわたります。
身体的な暴力だけでなく、精神的な嫌がらせや経済的な制限もDVに含まれるため、それぞれの被害形態に合わせた記録を残すことが重要です。

ここでは、法的に有効と認められやすい具体的な証拠の種類とその収集方法をご紹介します。

怪我の写真

暴力によって生じた怪我(痣、切り傷、腫れなど)は、視覚的に被害を証明できる強力な証拠です。

写真は、怪我の箇所がはっきりと分かる「接写」と、本人の顔と怪我の部位が一緒に写っている「引き」の両方を撮影しておきましょう。

撮影日を記録するため、日付が表示される設定にするか、その日の新聞などと一緒に写すのも効果的です(もっとも、新聞の場合、その日付以降に撮影されたことは立証できても、その日付に撮影されたことまでは立証できません。公証役場で写真撮影報告書に確定日付を得ることで撮影日を立証することが可能となります。)

医師の診断書や受診歴

怪我をして病院を受診した際の診断書は、専門家による客観的な記録として非常に高い証拠能力を持ちます。

受診時には、医師に対して「配偶者に付けられた傷である」という経緯を正確に伝えることが重要です。これにより、カルテに被害状況が記録されます。
また、怪我が完治するまでの通院歴や領収書も、被害の継続性を裏付ける材料となります。

DVの様子を記録した音声・動画

暴言を吐かれている場面や、暴力を振るわれている最中の音声・動画は、当時の緊迫した状況を伝える直接的な証拠になります。

スマートフォンやICレコーダーを隠して録音・録画する方法が一般的です。
相手の怒鳴り声、物が壊れる音、自身の助けを求める声などが鮮明に入っているほど、被害の実態を証明しやすくなります。

DVを受けたことが記載してある日記やメモ

日々の被害状況を記録した日記やメモも、継続的に記録されていれば証拠として認められます。

  • いつ(日時)
  • どこで(場所)
  • どのような理由で、どのような暴力を受けたか
  • その時の気持ちや体調の変化

これらを詳細に、手書きで残しておくことが望ましいです。
内容が具体的であるほど、信憑性が高まります。

警察や配偶者暴力相談支援センター等への相談記録

警察や自治体の配偶者暴力相談支援センターへ相談したという事実は、公的機関による記録として残ります。

これらの機関に相談に行くと、相談日時や内容が「相談実績」として保管されるため、後に裁判所が事実確認を行う際の強力な裏付けとなります。

身の危険を感じる場合は、まずこれらの窓口に繋がっておくことが身を守ることにも直結します。

荒れた部屋など被害状況の写真

暴力によって壊された家具や家電、破かれた衣類、散乱した部屋の様子などは、その場の激しさを証明する証拠となります。

片付ける前に必ず写真を撮影してください。壊れた物の修理代の領収書や、買い替えた際の明細などもあわせて保管しておくと、損害の大きさを具体的に示すことができます。

モラハラ(精神的DV)を受けている場合

無視、侮辱、執拗な非難といった精神的DV(モラハラ)の場合、身体的な怪我のような目に見える痕跡が残りません。

そのため、相手から送られてきた誹謗中傷メールやLINE、人格を否定するような発言の録音が主たる証拠となります。

また、モラハラが原因でうつ病などの精神疾患を患った場合は、心療内科の診断書も有力な証拠になり得ます。

経済的DVを受けている場合

生活費を渡さない、自由にお金を使わせないといった経済的DVについては、家計の状況を客観的に示す資料が必要になります。

  • 給与明細や通帳のコピー(相手の収入と渡されている金額の差を示す)
  • 家計簿の記録
  • 生活費を要求しても拒否された際のメールやLINEのやり取り

これらを整理し、不当に経済的自由が奪われている状況を立証します。

あなたの離婚のお悩みに弁護士が寄り添います

離婚問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
離婚問題の経験豊富な弁護士にお任せください

DVの証拠が不十分、または証拠がない場合は離婚できない?

「決定的な証拠がないから離婚は無理だ」と諦める必要はありません。
証拠が不十分であっても、別居を継続して「婚姻関係の破綻」を証明したり、複数の小さな証拠(日記や親族の証言など)を積み重ねたりすることで、離婚が認められるケースはあります。

ただし、相手が離婚を拒否している場合に有利に進めるためには、やはり少しでも多くの記録を集めておくことが推奨されます。

DVの証拠を集めるポイント

証拠集めにおいて大切なのは、日常生活の中での「些細な記録」を疎かにしないことです。

軽微な怪我でも病院に行く

「これくらいの痣ならすぐ治る」と思わず、必ず病院を受診してください。
一度きりの受診であっても、それが「暴力が存在した」という公的な証明になります。

通院をためらわず、医師に事実を伝えることが、将来の自分を守る一歩となります。

メールは消さずに残しておく

相手からの脅迫的なメールや、謝罪の言葉が入ったメールは、消さずに保存しておきましょう。特にDV加害者は、暴力を振るった後に「二度としない」「自分が悪かった」といった謝罪メールを送ることがありますが、これは暴力を認める重要な証拠になります。

LINE等のメッセージアプリはスクリーンショットを残しておく

LINEなどのメッセージは、相手が送信を取り消したり、アカウントを削除したりする可能性があります。そのため、重要なやり取りは必ずスクリーンショットを撮り、画像データとして保存しておきましょう。

端末の故障に備え、クラウドストレージや信頼できる知人への送信など、バックアップを取っておくと安心です。

DV加害者と離婚したいときは弁護士に相談してください

DV被害を受けている中での証拠集めや離婚協議は、精神的・身体的に多大な負担がかかります。また、相手に知られると被害がエスカレートする危険もあります。

弁護士に相談することで、安全を確保しながらの証拠収集のアドバイスや、代理人としての交渉を任せることが可能です。

法的な観点から最適な戦略を立てるためにも、まずは専門家のサポートを受けることをご検討いただき、まずは是非一度、弁護士法人ALG&Associatesにご相談ください。

相続放棄した場合には、相続財産を一切受け取らないため、原則として相続放棄をした人に相続税の支払義務は発生しません。

しかし、事情によっては相続税を支払わなければならない場合があります。
以下では、相続税の基礎控除額や相続税の計算等について解説します。

相続放棄したら相続税はかからない?

相続放棄をした場合には、原則として相続財産を一切受け取らないため、相続税は発生しません。しかし、相続放棄した者であっても、亡くなった方の死亡保険金等は、受け取ることが可能です。

死亡保険金や死亡退職金は、相続財産には含まれず、受取人固有の財産として扱われますが、相続税がかかる場合があります。

そのため、相続放棄をしたとしても、これらの金銭を受け取った場合には、相続税が発生することがあるのです。

相続放棄しても基礎控除額には影響しない

相続税の基礎控除額とは、相続税の計算の際に、相続財産全体から差し引くことができる金額のことであり、相続財産全体から相続税の基礎控除額を差し引いた金額が相続税の対象となります。

相続税の基礎控除額は、以下の式で求めることができます。

相続税の基礎控除額
=3000万円+(600万円×法定相続人の数)

そのため、たとえば、相続財産が7000万円、法定相続人が2人の場合は、以下のとおり、相続税の対象となるのは、2800万円の財産です。

相続税の基礎控除額
=3000万円+(600万円×2)
=4200万円

相続税の対象となる相続財産
=7000万円-4200万円
=2800万円

相続放棄した者は、「初めから相続人とならなかったものとみな」されますが(民法939条)、基礎控除額の計算においては、法定相続人として数えることになります(相続税法15条2項、相続税法基本通達15-2)。

相続放棄しなかった人の相続税額には影響あり

相続放棄した者がいたとしても、相続財産の全体は変わらないため、相続税の総額は変わりません。

そのため、相続放棄しなかった相続人は、相続放棄をする者がいなかった場合に比べて、相続税を多く支払うことになる可能性があります(法定相続人が4人、相続税が120万円であった場合、法定相続人全員が均等に相続すれば、1人あたり30万円の相続税を支払うことになる一方で、法定相続人のうち1人が相続放棄した場合には、1人あたり40万円の相続税を支払うことになります)。

上記のように、相続放棄した者がいることによって、自身の相続する財産が増える場合には、増加分に応じて相続税額も増額となります。

自身の相続する財産が変わらない相続人は、相続放棄した者がいるかどうかによって、相続税額に変動はありません。

相続に強い弁護士があなたをフルサポートいたします

相続問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
相続問題の経験豊富な弁護士にお任せください

【ケース別】相続放棄があった場合の相続税の計算

みなし相続財産に対する非課税枠

みなし相続財産とは、本来、民法上の相続財産ではないものの、その財産を取得することが実質的に相続又は遺贈によって取得したことと同様の経済的効果をもたらすため、その刑事的効果に着目して、相続税の計算上、相続財産とみなす財産のことです。

みなし相続財産には、死亡保険金、死亡退職金、生命保険契約に関する権利等が該当します。

みなし相続財産には、以下のような非課税枠が設けられています。

500万円×法定相続人の人数

みなし相続財産は、相続税の課税対象ですが、相続税の基礎控除額とは別で、特定の非課税枠が適用されることになります。

また、みなし相続財産の場合も、相続放棄した者がいても、法定相続人の数は減らしませんが、非課税枠を利用できるのは相続人だけであるため、相続放棄した者は非課税枠を利用できません。

配偶者の税額軽減

配偶者の相続については、相続税が軽減される制度(配偶者の税額の軽減)があります。

配偶者の税額の軽減とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した遺産額が、1億6000万円か、配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは、配偶者に相続税が発生しないという制度です。

もっとも、この制度は、配偶者が遺産分割などで実際に取得した財産を基に計算されることになりますので、相続税の申告期限(被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内)までに分割されていない遺産は、税額軽減の対象とはならないことに注意が必要です。

配偶者が相続放棄した場合であっても、配偶者が遺贈により取得した財産があるときは、この制度の適用があります。

未成年者控除・障害者控除

相続人が未成年者の場合には、相続税の額から一定の金額を差し引くことができます。
未成年者控除の額は、当該未成年者が満18歳になるまでの年数1年につき10万円で計算した額です。

また、相続人が85歳未満の障がい者のときは、相続税の額から一定の金額を差し引くことができます(対象となる障がい者の定義は税法により定められています)。

障がい者控除の額は、一般障がい者の場合は満85歳になるまでの年数1年につき10万円、特別障がい者の場合は1年につき20万円です。

また、障がい者控除額が、当該障がい者本人の相続税額より大きく、控除額の全額が差し引き切れない場合には、その差し引き切れない金額を、当該障がい者の扶養義務者の相続税額から差し引くことになります。

どちらの控除も、未成年者や障がい者が相続放棄をしていても、条件を満たせば、控除を適用することが可能です。

生前贈与の加算対象

原則として、相続放棄をした法定相続人は、生前贈与を受けていたとしても、生前贈与加算の対象とはなりません。

もっとも、みなし相続財産(生命保険金等)を受け取っている場合には、生前贈与加算の対象となります。

加算対象となる期間は、被相続人の相続開始日が令和8年12月31日までの場合は、相続開始前3年間、令和9年1月1日~令和12年12月3日までの場合は、令和6年1月1日から死亡までの間、令和13年1月1日~の場合は、相続開始前7年以内の生前贈与が対象となります。

ただし、合計100万円以下の生前贈与から3年以上が経過している場合は、加算対象外となります。

債務控除

被相続人が死亡したときに現に存在した被相続人の債務の中で確実と認められるものについては、原則として、遺産総額から差し引くことができます(債務控除)。

もっとも、相続放棄をした場合には、正の財産も負の財産も相続しないので、基本的には債務控除の対象とはなりません。

ただし、相続放棄した者であっても、被相続人の葬儀費用を支払ったという場合には、当該葬儀費用を控除してもらうことが可能です。

2割加算

被相続人の配偶者や子、両親、代襲相続人以外の人が相続税を納める場合、相続税額が2割加算されます。これを相続税額の2割加算といいます。

これは、法律上の関係や血縁関係によって規定されているため、配偶者や子、両親は、相続放棄をしたとしても2割加算の対象とはなりません。

しかし、代襲相続人が相続の放棄をした場合には、当該代襲相続人は相続人ではなくなるため、2割加算の対象となります。

相続税が発生する場合はトラブル回避のためにもご相談ください

相続放棄をしても死亡保険金等を受け取れることや、相続放棄をしても相続税を納めなければならない場合があること、相続税の控除制度等については、それほど知られていません。

また、相続は複雑で、思いもよらないトラブルが発生したり、親族間で揉め事が起きるリスクもあります。

弁護士であれば、想定されるトラブルやその対処法をお伝えすることができます。
相続が発生する場合は、トラブルを未然に防ぐためにも、弁護士にご相談ください。

交通事故によって怪我をしてしまい、その怪我の療養のために働くことができなくってしまうことがあるかもしれません。

この場合、働くことで得られたはずのお給料を休業損害として、加害者側にその賠償を請求することになりますが、その損害を証明する資料として休業損害証明書が必要になります。

本記事では、休業損害証明書とは何なのか、どのように準備するのか、どのように記入してもらうかについて解説していきます。

休業損害証明書とは

休業損害証明書とは、会社員やパート、アルバイトの方といったお給料をもらっている人が休業損害を証明するための書類です。

ここで、休業損害とは、交通事故で生じた怪我の療養がなければ得られたはずが、療養が必要になったことで得られなくなった収入に対応する損害をいいます。

休業損害証明書には、欠勤・遅刻早退の回数や、欠勤等をした日、欠勤日の給与の支給の有無等、休業がない直近3カ月間の給与などが記載されています。

休業損害証明書はどこでもらえばいい?

休業損害証明書は、加害者側の保険会社からの送付によって手に入れることができます。

加害者側の保険会社から送られてこないということもあるかもしれません。その場合には、加害者側の保険会社に休業損害証明書を送ってほしい旨を伝えるといいでしょう。

また、弁護士は休業損害証明書の雛形を持っていることが多いので、弁護士に頼んで休業損害証明書の雛形をもらうこともできます。

休業損害証明書は自分で記入してもいい?

休業損害証明書は、会社が作成すべき書類です。
そのため、休業損害証明書は会社に書いてもらわなければならず、自分で記入してはいけません。

間違えて自分で書いてしまった方は、加害者側の保険会社に対して、もう1枚休業損害証明書が欲しいといえば、送ってもらえます。

休業損害証明書の記入例

事故に遭った人の氏名等

休業損害証明書の記載欄の最上部には、職種・役職、氏名、採用日を書く欄があります。
この欄は、休業損害を請求したい人、つまり被害者の情報を記載します。

職種・役職については、「正社員」、「アルバイト」、「パート」といった記載でも、「営業職」、「人事」、「法務」など具体的な役職の記載でも構いません。

休業期間

休業期間は、欠勤した日だけでなく、遅刻した日や早退した日をあわせてカウントします。

もし、実際の休業期間より短い期間が記載されている場合、もらうことのできる休業損害の額が減少してしまう可能性があるため、休業期間が正しいかはしっかりと確認するようにしましょう。

休業損害証明書1枚で記載できる休業期間は3カ月までです。
そのため、休業期間が3カ月を超える場合には2枚の休業損害証明書を用意して、2枚目に4か月目以降の欠勤等の日数を記載するようにしましょう。

3か月間の勤怠状況

事故によるけがの療養のため、欠勤等をした日を記載します。
3カ月以上欠勤や遅刻早退が必要になった場合には、2枚目の休業損害証明書に4か月目以降の勤怠状況を記載してください。

記載の仕方は、欠勤等の表し方に関する凡例が休業損害証明書に記載されていますので、それに従って、欠勤等した日にマークをしていけば大丈夫です。
マークが終わったら、欠勤等の日数が休業期間の日数と一緒になっているかを確認するようにしましょう。

休んだ期間の給与

「ア 全額支給した」、「イ 全額支給しなかった」、「ウ 一部支給・減給した」の3つのうち、該当するものを選択します。

「ウ 一部支給・減給した」が選択される際には、支払いがされた給与の額と、その給与の内訳(本給の額及び付加給の額)の記載が必要になります。
給与の額と内訳の合計にズレがないかを確認するようにしましょう。

本給と付加給については、こちらを参照してください。

事故前3ヶ月の支給された給与額

先ほど述べた通り、休業損害は怪我の療養がなければ本来得られたはずの収入から、現実に得られた収入の差額ですので、事故がなければ本来得られたはずの収入を明らかにする必要があります。

本来得られたはずの収入は、事故前3カ月間に支給された給与額を記載することで、日額を算定でき、その日額に休業日数を踏まえることで算定が可能になります。

詳しい計算方法については、こちらの記事もご確認ください。

給与額の記載の方法としては、稼働日数や支給金額の内訳(本給or付加給)、社会保険料の額、所得税額、差引支給額、所定労働時間、時給を正確に書き込んでいくことになります。

社会保険や労災保険からの給付の有無

健康保険の被保険者が交通事故で怪我をし、療養のために休業した場合、傷病手当金を受領することができます。また、交通事故が業務中、通勤中のものであった場合、労災保険の休業補償の給付を受けることができる場合があります。

これら傷病手当金や、休業補償をすでに受領していた場合、さらに休業損害全額を受領することはできません。これらはともに休業による減収分を填補するものであり、合わせて受領することは二重取りになるからです。

そのため、既に傷病手当金や休業補償給付を受領している場合は、その旨、またその保険名と連絡先を記載する必要があります。

なお、傷病手当金や休業補償給付を受けている場合には、受領した分が考慮されて休業損害が調整されることになります。

作成日、勤務先情報、社印等

休業損害証明書の最下部には、記入日、所在地、商号又は名称、代表者氏名、会社の電話番号、担当者名、担当者連絡先を記載する欄があります。また、社印を押印してもらう必要もあります。

まずは交通事故チームのスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします

交通事故被害者専門ダイヤル

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
交通事故の経験豊富な弁護士にお任せください

休業損害証明書を作成するときの注意点

記載漏れや間違いがないか確認する

これまでにも触れてきましたが、記載漏れや記載に間違いがないかを必ず確認するようにしましょう。

もし記載漏れや記載に間違いがあった場合、適切な額の休業損害を受け取れなくなってしまったり、最悪の場合にはそもそも休業損害を受け取ることができなくなったりしてしまいます。

そのため、勤務先に作成してもらった後は、ご自身で記載内容に目を通すようにしましょう。記載間違いを発見した場合には、担当者に報告した上、二重線で消して訂正印を押してもらうようにしましょう。

本給と付加給について

本給と付加給という単語にはなじみのない人も多いかもしれません。
本給とは基本給のことです。
また、付加給とは基本給以外に受け取るもの、すなわち諸手当の合計です。

休業損害の算定の基礎となる収入(基礎収入)は、事故以前の本給だけではなく、本給と付加給の合計額になります。

休業損害証明書を書いてもらえないときの対処法

会社が休業損害証明書を書いてくれない場合の理由の一つに、会社が書き方を知らないということが考えられます。

この場合には、本記事や保険会社等があげているサンプルを見せたり、本記事の内容を伝えたりすることで、書いてもらえる可能性があります。

しかし、会社が紛争に巻き込まれることを避けようとしている場合など、それでも休業損害証明書を書いてくれない可能性があります。

その場合でも、休業損害証明書なしで休業損害を請求することはできます。
しかし、請求に当たっては給与明細やタイムカードなどの資料を被害者自ら集めなければならなくなる上、請求が認められるためのハードルもあがります。

この場合は、弁護士が間に入ることで資料を集めやすくなり、請求が認められる可能性も高くなりますので、弁護士に相談してみるとよいでしょう。

休業損害証明書を正しく書いてもらうためにも弁護士に依頼してみませんか?

休業損害証明書が必要になる場合には、被害者の方は怪我で本調子ではないことが多く、休業損害証明書を準備することが非常に負担になることが多いと思います。

また、そもそも休業損害証明書はなじみの薄い書類であるため、本記事を見て書き方が分かったとしても、それが本当に正しいか不安に思う方も少なくないと思います。

弁護士法人ALG&Associates名古屋法律事務所の弁護士は、交通事故案件を多く取り扱っているため、休業損害証明書それ自体や、休業損害証明書を会社に書いてもらうための方法などに精通しております。

休業損害証明書の準備に負担を感じる方や適切な休業損害を受領できるかに不安を感じる方はもちろん、その他交通事故に関するお悩みについても、一度弊所の弁護士にご相談ください。

労働者が、仕事中や通勤途中に交通事故に遭ってしまった場合、労災保険に対して保険金を請求できるときがあります。

この労災から受けられる保険金の中には、交通事故によるケガで休業を余儀なくされたために受け取れなかった収入に対する補償があり、これは休業補償と呼ばれています。

この記事では、休業補償の制度・特徴や活用方法について説明していきます。

交通事故の休業補償とは

会社に雇用され、労災保険に加入している労働者が労災にあった場合、労災保険に対して保険金を請求出来ることがあり、業務中や通勤中の交通事故も労災に該当することがあります。

このとき、業務中に生じた交通事故は業務災害、通勤中の場合は通勤災害と呼ばれて区別されています。

休業に対する補償に関して、この分類に応じて、業務災害のときが「休業補償給付」、通勤災害のときが「休業給付」と名称の違いはありますが、支給要件は同じです。

その支給要件とは、①業務上の事由または通勤による負傷や疾病のため、②労働することができないため、③賃金を受けていない、という3要件とされています。

休業補償はいつもらえる?

休業補償には待機期間が存在し、事故の初日から3日目までは支給がされません。

業務中・通勤中の交通事故によるケガで仕事を休んでから、4日目以降の休業について支給対象となってきます。

この初日から3日目の休業については、業務災害であれば事業主に対して休業補償を請求できます。

他方で、通勤災害の場合は、事業主の補償責任を定めた法令上の規定はないため、加害者側に休業損害として請求することを検討することになります。

休業補償はいつまでもらえる?

休業補償は、上記の3要件を満たす期間の間はずっともらい続けることができます。

そのため、ケガが完治したり、症状固定(適切な治療を受け、これ以上は改善を見込むことができない状態)に至って治療が終了したりしたときには、①の要件を満たさなくなるため、終了となるでしょう。

ただし、療養開始後1年6ヶ月が経過しても、その負傷又は疾病が治っておらず、労基署が定める傷病等級表に該当する程度の障害がある場合は、休業補償ではなく、傷病(補償)等年金に切り替わることがあります。

交通事故の休業補償と休業損害の違い

これまで解説してきたとおり、休業補償とは、労災保険の制度の一つです。

そのため、交通事故の加害者側に対して請求できる休業損害とは、休業によって得られなかった収入を補填するものである点が共通しますが、請求先や対象となる事故が異なります。

下記の表では、両者の違いについてまとめています。

  休業補償 休業損害
請求先 労災保険 加害者本人、加害者加入の自賠責保険又は任意保険
対象となる事故 業務中又は通勤中に生じた交通事故 人身事故全般
(自身が100%の過失を負う自己を除く)
貰える金額 平均賃金に相当する額の60%を給付基礎日額と定めています。
この給付基礎日額×休業日数(但し、初日から3日目までを除く)で計算。
自賠責保険では、原則として6100円×休業日数で計算。
弁護士を介した交渉では、休業損害証明書より日額を算定し、その額×休業日数で請求を行うこともあります。
過失割合の影響 なし あり
有給休暇の取り扱い 休業保障の対象外となる 損害として請求できる
待機期間 初日から3日目までの3日間 なし
いつ貰えるか 請求してから審査の終了後
その後は、1か月ごとに支給
原則、示談成立後
貰える期間 ①業務上の事由または通勤による負傷や疾病のため、②労働することができないため、③賃金を受けていない、の3要件を満たしている期間。 休業の必要性・相当性が認められる期間

休業補償と休業損害はどちらを請求する?

休業補償と休業損害は、請求先などの違いはあれども、休業によって得られなかった収入を補填するものである点は共通しています。

どちらを先に請求するかは、被害者の意思に委ねられています。
このとき、過失割合が低ければ休業損害の方が高い計算結果となりやすい反面、休業補償には比較的早めに受け取れるメリットがあります。

そのため、休業補償を先に受け取っておき、治療終了後に加害者側へ差額分を請求するといったように、両方への請求を使い分けることが可能です。

ただし、重複して支払いを受けることはできないため、両方を満額受け取ることは不可能です。また、両方に請求を行うメリットはもう一つあります。

労災保険には、休業補償のほかに、「休業特別支給金」という制度が設けられており、休業補償と合わせて平均給与の20%を追加で受け取ることが可能です。

この休業特別支給金は、損害の補填ではなく、労働者の福祉のために支給される労災独自の制度であるため、休業損害の請求額にも影響しません。

そのため、休業損害を満額受け取っている場合でも、休業特別支給金を申請することで、おおよお120%の額の金額を受け取ることができるため、両方に申請を行った方がよいでしょう。

まずは交通事故チームのスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします

交通事故被害者専門ダイヤル

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
交通事故の経験豊富な弁護士にお任せください

交通事故の休業補償の特徴

以下の項目では、休業補償の制度の特徴について、詳細にまとめています。

待機期間がある

休業補償には、待機期間が設けられており、初日から3日目までは、労災保険からの保険金給付がなされません。

加害者の加入する自賠責保険や任意保険には待機期間がないため、1日目の分から請求をしていくことができます。

このとき、業務災害の場合は、あくまで労災保険から支給がないだけであるため、この3日間については、自賠責等への請求のほか、勤務先の事業主へ直接休業補償を行うように求めることもできます。

他方で、通勤災害の場合には、事業主が保障をすべきとの法令上の定めはないため、この3日分は、加害者側に対する請求で対応することになります。

支払いに過失割合の影響・上限はない

休業補償では、過失割合に応じた減額をしないため、常に満額を受け取ることができます。
また、支払い額に上限がないため、要件を満たす限りは、保険金の受け取りをすることができます。

一方で、加害者本人や任意保険への請求では、被害者に過失がつく事故に場合、その被害者の過失分だけ賠償額を減額するという過失相殺を行うことがほとんどです。

また、自賠責保険では、被害者側の過失による調整は、重過失(7割以上の過失の場合)のみに限定されていますが、ケガに関する賠償は120万円が上限となっています。

そのため、休業損害だけではなく、治療費や入通院慰謝料等の損害総額として120万円を超える分は、自賠責では対応できません。

そのため、過失割合が多いときにも活用しやすいのが、労災保険のメリットと言えるでしょう。

自営業者や専業主婦(夫)は対象とならない

休業補償は、労災保険の制度であるため、労働者ではない個人事業主(特別加入制度によって任意加入している人を除く)や専業主婦(主夫)といった加入者ではない者は、申請ができません。

有給休暇を取得した日は対象外

休業補償の要件の一つとして「③賃金を受けていない」を満たす必要があります。

このとき、ケガで休業を要するときに、有給休暇で対応した場合、その日は労働をしていなくても、会社から賃金が払われます。すると、上記要件を満たさないこととなり、休業補償の対象日から外れます。

一方で、休業損害の考え方では、有給休暇が取得できるという権利を、交通事故のケガのために消費させられたことを損害として考え、加害者側に請求することが認められています。

所定休日は要件を満たせば対象となる

休業補償は、上記の3要件を満たしている限り、会社の所定休日分も含めて休業日数として計算されます。

また、事故直前の勤務日数に関わらず、交通事故のケガなどで労働できない日であれば、待機期間の3日を除いた全日数で計算をします。

休業損害は、あくまで交通事故のせいで会社を休んだ日のみが対象となりうるので、もともと会社が休みの日は、含めません。

交通事故における休業補償の計算方法

交通事故における休業補償は、休業1日につき、給付基礎日額の80%(休業(補償)等給付の60%+休業特別支給金の20%をどちらも請求する場合)で計算されています。

この給付基礎日額は、事故が発生した日の直前3か月間に、その労働者に対して支払われた賃金総額を、その期間の歴日数で割った、一日当たりの賃金額を指します。

但し、この算定基礎となる「賃金」には、臨時的支払われるものや、賞与などは含まれません。また、休業日数は、上述のとおり、初日から3日目までを除いた、4日目以降から起算します。

休業補償の請求方法

休業補償の申請書類は、勤務先を管轄する労働基準監督署(労基署)に提出します。

法律上は労働者個人が申請者であり、勤務先には申請の協力義務が定められています。
しかし、多くの会社では、労災保険の申請を代わりにやってくれることも多いので、一度ご相談してみることをお勧めします。

申請書には、会社の証明欄のほか、通院先の担当医の証明欄もあるため、病院にも協力を依頼する必要があります。

会社が非協力的な場合は、自らが請求する必要があります。
申請書は、厚生労働省のホームページからダウンロードすることができます。

請求の時効に注意

休業補償には、時効があります。休業補償の場合、賃金を受けない日ごとに請求権が発生していますので、その翌日から2年間が経過すると申請ができなくなります。

早く受け取りたい場合は受任者払い制度を利用する

休業補償を申請すると、労基署での審査が行われ、支給の決定が出てから支払いがなされます。

この申請から支給までは、1か月程度かかりますが、事案によってはより長期間を要します。しかし、毎月の給与から生活費を工面している方がほとんどであると思いますので、この支払いまでの期間が長引くと、生活に大きな支障が出ます。

このような場合、会社に、休業補償に相当する金額を立て替えて支払ってもらい、労災保険から支給される休業補償については会社に直接払ってもらうという受任者払い制度というものがあります。

この受任者払い制度は、会社に強制できないため、あくまで会社の協力が得られる場合に限られるものの、早めに受け取ることができる場合があるので、利用したい場合は、一度会社にご相談してみることをお勧めします。

休業補償の請求が認められなかった場合の対処法

休業補償の申請をしても、労基署での審査により、要件を満たしていないなどの理由で、保険金の不支給決定が出ることがあります。

この決定に対して不服がある場合には、都道府県労働局に置かれている労働者災害補償保険審査官に不服申立てをすることができます。これを「審査請求」と呼びます。

この審査請求は、監督署長の決定の通知を受けた日の翌日から3か月以内に行う必要があります。

勤務中・通勤中の交通事故の休業補償・休業損害請求は弁護士にご相談ください

休業補償は、労災の制度の一つであり、加害者側への休業損害にかかる賠償請求とは、様々な点で相違点があります。

労災保険の休業補償には、特別支給金を併せて申請することで100%以上の額を受け取れる可能性があるほか、加害者への請求が認められる範囲よりも休業期間が長めに認められやすい点や比較的早めに受け取ることが出来るという点でメリットがあります。

また、過失割合に応じた減額がなされないので、こちらにも過失が大きく認められる事故の場合には、特に労災を活用することのメリットが大きいと言えます。

要件を満たす場合は、休業補償も休業損害の両方を支給していくべきですが、重複した受け取りができないため、過失割合などが絡んでくると、最終的にいくらを受け取りできるのかの予想がつかないケースも多いところです。

交通事故の休業補償について、自分の事故が対象となるのか、加害者からの賠償金よりも先に請求した方がよいのかといった点でお困りの方は、弁護士法人ALGにご相談ください。

この記事では、いわゆる、ダブル不倫と言われるケースについての法律関係について解説します。

ダブル不倫では、当事者が多岐にわたるため、法律関係が複雑化しやすいため、専門知識を有する弁護士へのご相談をお勧めします。

ダブル不倫とは

ダブル不倫とは法律用語ではありませんが、一般に、不貞の当事者双方に配偶者がいる場合があります。このような場合、不貞の当事者双方が加害者、不貞相手の配偶者が被害者という構図になります。

慰謝料を請求する相手

ダブル不倫の被害者は、①不貞相手②自身の配偶者の双方に対し、不法行為に基づく損害賠償請求権(民法第709条)として、不貞を理由とする慰謝料を請求することが可能です。

以下では、主に、①不貞相手に対し、慰謝料請求をする場合を想定して説明します。

ダブル不倫では慰謝料請求が難しいと言われる理由

ダブル不倫では、慰謝料請求が難しいと言われることがあります。

こちら(被害者側)が、不貞相手に対して慰謝料請求をしたとしても、不貞相手が配偶者に対して求償権(後述します)を行使する他、不貞相手の配偶者が被害者の配偶者に対し、別途慰謝料を請求した結果、こちら(被害者側)の家計全体として十分な賠償額を獲得できないことがあります。

ダブル不倫の慰謝料の相場はいくら?

離婚する場合 150万円~200万円
離婚しない場合 50万円~100万円

明確な文献上の根拠があるわけではないですが、不貞行為を理由とする慰謝料の相場は、被害者側の夫婦が離婚する場合は150万円~200万円、被害者側の夫婦が離婚をしない場合は50万円~100万円となります。

訴訟となった場合の判決では、不貞行為の回数、不貞期間、婚姻期間、不貞が発覚した後の加害者側の態度等の事情が総合的に考慮され、実際の慰謝料が決まります。

ダブル不倫の慰謝料を増額させるポイント

ダブル不倫の期間や頻度

不倫の期間が長ければ長いほど、また、性交渉の頻度が多ければ多いほど、慰謝料額は高額となります。

精神的・肉体的苦痛の程度

不倫発覚後の加害側の不誠実な態度など、被害者側が、高度の精神的・肉体的苦痛を負ったと評価し得る場合には、慰謝料は高額となります。

婚姻期間の長さ

婚姻期間が長いほど、慰謝料は高額となります。

相手の収入

相手の収入は、理論上は、慰謝料の増額事由にはあたりません。

もっとも、相手の収入が高い方が、相手方が高額な慰謝料の支払いに応じてきやすいという事情があるため、交渉や、訴訟上の和解において、高額な慰謝料を獲得できる可能性が高まります。

子供の有無

被害者側に子供がいることは、慰謝料の増額事由として考慮されることがあります。

不倫の主導者がどちらなのか

不倫の主導が、被害者の配偶者ではなく、不貞相手である場合には、不貞相手に対する慰謝料は高額となります。

なお、ここでの「高額」とは、慰謝料全体の金額ではなく、被害者の配偶者と、不貞の相手方との負担割合の大小を指します。

夫婦関係が円満だったかどうか

不倫の時点で被害者側の夫婦関係が破綻していたといえる場合には、そもそも、精神的苦痛が発生しないということで、不倫による不法行為は成立しません。

これに対し、夫婦関係が破綻したとまでは言えないにしても、夫婦関係が円満ではなかった、と評価される場合には、慰謝料は相対的に低くなります。

逆に言えば、被害者側の夫婦関係が円満な場合には、慰謝料は高額となります。

あなたの離婚のお悩みに弁護士が寄り添います

離婚問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
離婚問題の経験豊富な弁護士にお任せください

ダブル不倫で慰謝料を請求する方法

慰謝料請求のための証拠を集める

不貞相手に慰謝料を請求するためには、不倫の事実に加え、不貞相手が不倫だと認識していたとの事実(あるいはその認識に過失があったとの事実)を立証する必要があります。

また、慰謝料の増額事由を立証するため、被害者側の夫婦関係が円満であったことを裏付ける日常のやりとりも損害の大きさを立証するための証拠となります。

当事者間の話し合いで慰謝料の請求額を決める

通常は、当事者間の話し合いで慰謝料の額を決めることとなります。
これを、交渉と呼びます。

交渉においては、相手方の支払い可能性や、証拠資料の多寡等を見極めて、請求額を決め、妥協点を想定する必要があります。

交渉開始後の、不貞相手方からの反論により、被害者側に不利な事実、又は、不貞相手側に有利な事実が明らかになる場合もあります。

そのような場合には、方針を変更しながら、交渉を進めていく必要があります。

内容証明郵便を送る

慰謝料の請求は、通常、内容証明郵便を発送して行います。

内容証明郵便は、ある内容を記載した書面が相手方に到達したことを事後的に証明し得るものです。

不貞相手が、内容証明郵便を受領したにもかかわらず、支払いに応じなかった場合、訴訟において、相手方の態度が不誠実だとして、慰謝料の増額事由として主張することもあり得ます。

合意できなければ調停や裁判を検討

交渉を開始しても慰謝料額その他の条件について合意ができなければ、調停や訴訟を検討することになります。

交渉で一定額の慰謝料額の獲得が認められる場合に、訴訟や調停に移行することで、むしろ、獲得できる賠償額が下がることもあります。

そのため、調停や訴訟に移行する際には、慎重な検討が必要となります。

ダブル不倫の慰謝料を請求する際の注意点

慰謝料請求の時効

慰謝料請求の時効は、損害及び加害者を知ってから3年、不法行為の時から20年となります。20年の方は、除斥期間といって、通常、いかなる事由をもっても、延長されることはありません。

時効又は除斥期間が満了すると、不貞を理由とする慰謝料請求をすることができないため、注意が必要です。

求償権について

被害者が、不貞慰謝料の相手方に対し、慰謝料請求を行った場合、不貞慰謝料の相手方が、被害者の配偶者に対し、求償権を行使する場合があります。

被害者から見た場合、不貞行為の相手方と、被害者との配偶者が、共同不法行為を行った、という形になります。

被害者側からは、不貞行為の相手方に対しても、被害者の配偶者に対しても、損害の全額について損害賠償請求をすることができますが、共同不法行為者である、不貞行為の相手方と被害者の配偶者との間で公平に損害賠償責任を分担すべきということになります。

そのため、例えば、被害者が、不貞行為の相手方に対し、200万円の損害賠償請求を行い、これが認められた場合でも、不貞行為の相手方が、被害者の配偶者に対し、求償権として、100万円を請求する、といったことがあり得ます。

ダブル不倫で、慰謝料請求が難しいとされる理由は一般にここにあります。

ダブル不倫の慰謝料は早い段階で弁護士に相談することをおすすめいたします

ダブル不倫をめぐる法律関係は非常に複雑です。また、当事者間で話し合いをした結果、不合理な条件を受け入れさせられるということもあります。

ダブル不倫の慰謝料請求について検討している場合には、早い段階で弁護士に相談することをおすすめいたします。

亡くなった方に後妻がいるような場合、相続はどうなるのか、また、後妻の連れ子がいる場合にはどうなるのか、把握されている方は少ないかと思います。

ここでは、後妻と相続に関して、解説をしていきます。

被相続人に後妻がいる場合の相続はどうなる?

まず、被相続人に後妻がいる場合に、その後妻が相続人になるのか、また、連れ子がいる場合はどうなるかなどについて、解説いたします。

後妻は相続人になる?

民法では、「配偶者」は相続人になると定められているところ、後妻は、「配偶者」ですので、相続人になります。なお、法定相続分は、2分の1です。

後妻の連れ子に相続権はある?

民法では、「被相続人の子」は相続人となる旨定められていますが、血縁関係のない連れ子については含まれず、相続人とするためには、養子縁組をする必要があります。

後妻に相続させない方法はある?

夫の立場でできること

それでは、夫の立場として、自身の死後に後妻に相続をさせないということができるのかですが、法律上それはできません。

もっとも、他の相続人に全部を相続させる旨の遺言を作成するなどで、後妻について遺留分額に制限することは可能です。

相続人の立場でできること

他の相続人としては、例えば、全財産を後妻に相続させるといった遺言がある場合、それが不自然(遺言が作成された当時すでに認知機能が低下していたなどで)であれば、遺言無効を主張することが考えられます。

その他にも、法律上認められた遺留分請求をすることも当然考えられます。

後妻の死後に前妻の子供が遺産を相続することはできる?

ここについては、結局のところ、前妻の子が後妻の相続人になるか否かによって異なります。

つまり、前妻の子が、後妻と養子縁組をしている場合には、後妻が亡くなった際の相続人となりますので、遺産を相続することができます。

他方、養子縁組をしていない場合、法定相続人にはなりませんので、遺贈等がない限り、遺産を相続することはできません。

相続に強い弁護士があなたをフルサポートいたします

相続問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
相続問題の経験豊富な弁護士にお任せください

後妻と前妻の子の間でよくある相続トラブル

被相続人が亡くなる前、後妻がずっとそばにいて看病等をしていたことから、財産を全て後妻に相続させる旨の遺言が作成されることが良くあります。

ただ、関係性にもよりますが、前妻の子からすると、全く知らない人が父の財産を全て相続することになっており、感情的対立になることも多いです。

遺産相続については、協議で解決することがほとんどですが、場合によっては、調停・審判になることもあります。

後妻がいる場合の相続を円滑に進めるための対策

夫の立場でできること

夫としては、まずは遺言をしっかり残しておくことが重要です。

また、遺言については、後で有効性が争われないように、できれば公正証書の形で残しておくべきでしょう(※状況により公正証書遺言でも有効性が争われる余地はあります。)。

相続人の立場でできること

相続人としては、できる限り生前に財産状況や生活状況を把握しておくことが大切です。

また、状況次第では、相続放棄を検討する場合もあるかと思いますので、なるべく早めに専門家に相談することをお勧めします。

後妻がいる場合の相続をスムーズに行うためにも経験豊富な弁護士にご相談ください

後妻がいる場合の相続については、法律関係が複雑になるのに加え、関係性によっては、どうしても感情的対立が生まれ、円滑に相続手続きが進まないこともあります。

そのような場合、当事者間で解決するのはなかなか難しいかと思われます。
そのため、専門家である弁護士にお早めにご相談されることをお勧めいたします。

相続登記とは、登記簿上の不動産の所有者の名義を、亡くなられた方から、その不動産を相続する方に変更することをいいます。

相続登記は、相続人のうちの1人の名義にすることもできますし、2人以上で共有して名義を登記することも可能です。

また、2人以上の共有名義とするときの持分は、相続人間で遺産分割協議等で話し合って決めた任意の持分で登記することもできますし、法定相続分に従った持分の登記をすることもできます。

しかし、不動産登記を共有名義ですることはあまりおすすめできません。
以下では、不動産を共有名義で行った場合のデメリットや、共有名義としないための対処方法について解説します。

共有名義とはどんな状態のこと?

共有名義とは、不動産を複数人で所有し、登記簿にそれぞれの持分に応じて複数人の名義が記載されている状態のことです。

相続においては、被相続人の相続財産である不動産を、複数人の相続人(被相続人の配偶者と子等)が、それぞれ相続し、共同して所有している状態を指します。

共有名義のメリット

共有名義のメリットとしては、法定相続分に応じて相続し、それぞれの持分に応じた登記をすれば良いため、相続人間で協議をしたり、調整をする必要がないことがあげられます。

また、法定相続分に応じた登記をするため、遺産分割協議書等の書類も必要なく、登記のために必要な書類も少なくなります。

共有名義のデメリット

共有名義の不動産は、共有者全員の意思が合致しなければ賃貸や売却などの有効活用ができません。
そのため、共有者の一人が当該不動産を賃貸物件としたいと考えていても、他の共有者が反対した場合、当該不動産を賃貸することはできません。

また、共有者全員が当該不動産を売却するという意思が合致していたとしても、売却先の業者をめぐって意見が割れて、なかなか売却が進まないということも考えられます。

相続当初は相続人間の仲が良くても、環境の変化によって関係が悪化することも少なくありませんし、不動産の共有名義は後々トラブルになりがちです。

共有名義で不動産を相続する場合の手続き

共有名義で不動産を相続し、登記する場合には、主に以下のような手順で手続きを進めていきます。

  • ① 相続登記をする対象となる不動産を特定する。
    固定資産税の通知書や、不動産の権利証等から、相続登記をする対象となる不動産を特定することになります。
  • ② 不動産の登記簿謄本を取得する
  • ③ 相続登記をするにあたって、各相続人の持分割合を決める。
    遺産分割協議をして任意に持分割合を決めた場合には、遺産分割協議書を作成し、相続人全員の実印を押す必要があります。
    法定相続分に従って共有する場合には、この手続きは不要です。
  • ④ 必要書類の収集
    登記申請のために必要な書類(被相続人や相続人の戸籍謄本、遺産分割協議をした場合には、相続人全員の実印が押された遺産分割協議書と相続人全員の印鑑登録証明書等)を用意します。
  • ⑤ 登記申請
    必要書類を用意した上で、相続対象となる不動産の所在地を管轄する法務局で申請書類を提出して、登記申請をする必要があります。
    なお、この書類の提出方法は、窓口のほか、郵送でもできます。

自分が相続した持分だけ名義変更したい場合

共有名義で登記をしていたとしても、自分の持分として登記している部分は、所有権を有しています。

そのため、原則として、自分の持分部分の名義のみであれば、他の共有者の同意を得ることなく、自由に名義を変更することができます。

共有名義で不動産を相続したくない場合の対処法

共有名義で不動産を相続することを避けるための方法としては、被相続人が生前に遺産分割の内容を具体的に指定する内容の遺言書を作成しておくほか、相続時に相続対象となる不動産等を売却し、その売却代金を相続人間で分割する「換価分割」、相続人のうち1人が不動産等を相続し、他の相続人の相続分を不動産の代わりに現金等で支払う「代償分割」があげられます。

相続に強い弁護士があなたをフルサポートいたします

相続問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
相続問題の経験豊富な弁護士にお任せください

共有名義の相続登記を解消する方法は?

  • 自分の持分を売却または買取りをする
    自分の持分を他の共有者に売却したり、他の共有者から持分を買い取ったりして、当該不動産の持分を一人に集め、単独名義にすることで、共有名義を解消することができます。
  • 自分の持分を放棄する
    自分の持分を放棄すると、放棄した持分は他の共有者に帰属することになります。
    そのため、共有者のうち1人を残して、他の共有者が全員持分を放棄すれば、1人にすべての持分が帰属するので、共有名義を解消することができます。
  • 相続人全員の同意の下、第三者へ売却する
    不動産を第三者へ売却し、売却代金を持分に応じて各共有名義人に分配することで、共有名義を解消することができます。
    もっとも、不動産を第三者へ売却するためには、共有者全員の同意が必要ですので、1人でも反対する人がいた場合には、この方法は採れません。

共有名義での相続登記に関するQ&A

共有名義の不動産の固定資産税は、どう課税されるのですか?

不動産が共有されている場合には、共有者全員が、連帯して、固定資産税を支払う義務が生じます。
そのため、何人で共有していたとしても、持分に関わらず、不動産登記簿上に名義が記載されている全員にそれぞれ固定資産税全額を納める義務が発生することになります。

なお、固定資産税の納税通知書は、共有者全員に届くわけではなく、共有者の中の代表者に対してされます。
この代表者は、共有者間の話合いや、各市町村の基準によって決められます。

親と長男の共有名義の不動産、親が死亡したらどうなる?

例)家族構成:父・母・長男・次男で、父と長男の2分の1ずつの共有名義、遺産が家屋の場合

上記家族構成で、父が死亡した場合、共有名義の家屋が相続対象となります。
父が死亡した場合の法定相続分は、母が2分の1、長男が4分の1、次男が2分の1です。
そのため、父と長男の共有名義であった家屋を法定相続分に応じて相続し、共有登記をする場合、同家屋の共有名義は、母(持分4分の1)、長男(持分8分の5)、次男(持分8分の1)の共有名義となります。

この場合、たとえば母が同家屋を売却したいと思っても、長男、次男のいずれかが反対すれば、共有者全員の同意が得られないため、売却することができません。
また、母が自分の持分のみ第三者に売却した場合には、同家屋の4分の1が家族ではない無関係の第三者の所有となるため、それまで通りに同家屋に住み続けるということは難しくなると考えられます。

このように、共有名義の登記は、当該不動産を自分の意思のみで自由に処分することができなかったり、共有者の1人が自分の持分を第三者へ売却した場合、見知らぬ第三者と不動産を共有することになるおそれがある等、デメリットが大きいと考えられます。

共有持分を相続する場合の登録免許税はいくらですか?

共有持分を相続する場合の登録免許税は、相続する持分に対応する固定資産評価額に対して、0.4%を乗じた額となります。

共有名義の相続登記についてご心配な点は、ぜひ弁護士にご相談ください

共有名義の相続登記は、登記をする時点では共有者間の仲が良好であったとしても、環境の変化等で意見が対立し、相続人間のトラブルに発展する可能性があるため、あまりおすすめできません。

もっとも、どうしても遺産分割協議が整わず、法定相続分での共有名義をするほかないとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

遺産分割協議がなかなかまとまらないとお悩みの方は、一度弁護士にご相談ください。
交渉のプロでもある弁護士が、第三者の立場から助言をし、協議をまとめるお手伝いをさせていただきます。

不貞行為という言葉を耳にしたことはありますか。
一般的にはなじみが薄い言葉かもしれません。

不貞行為にあたるか否かによって、慰謝料が請求できたり、離婚が請求できたりするため、法律上、不貞行為にあたるか否かはとても重要です。

以下では、どのような行為が不貞行為に該当するか、不貞行為に該当する場合にどのような手段が取れるかなどについて解説していきます。

不貞行為になるのはどこから?

不貞行為とは、婚姻関係にある者が、自由な意思に基づいて、配偶者以外と性的関係を結ぶことをいいます。

そのため、既婚者でなければ、特定のパートナーがいる状態で他の人と性的な行為を行ったとしても、不貞行為には該当しません。

また、無理やり性行為をされたなど、自由な意思に基づかない場合も不貞行為には該当しません。そのような場合には、迷わず警察に相談するようにしましょう。

ここでいう性的関係とは、性行為及び、性交類似行為をいいます。
性交類似行為については、以下で詳しく解説します。

浮気や不倫との違い

よく浮気や不倫という言葉を耳にすることがあると思いますが、これらは法律用語ではありません。

一般的には、浮気は、特定のパートナーがいながらその人以外の人と恋愛的、性的な関係を持つことを指し、不倫は、既婚者が配偶者以外と恋愛的、性的な関係を持つことを指すかと思います。

もっとも、浮気や不倫の定義は人によって様々であり、不貞行為に該当するかの判断とはずれる場合があります。

不貞行為と認められやすいケース

肉体関係がある

肉体関係がある場合は、典型的な不貞行為と言えます。
たとえ1回限りの関係であったとしても、肉体関係がある以上は、不貞行為となります。

もっとも、肉体関係そのものを証明することは、そのような動画が存在するような場合を除き、難しいことが多いです。

性行為に類似する行為がある

性行為に類似する行為がある場合も、不貞行為と認められます。
性行為に類似する行為とは、具体的には以下のような行為を指します。

  • 口腔性交
  • 手淫行為
  • 裸で抱き合う行為

ラブホテルに二人で長時間滞在していた

ラブホテルに長時間滞在していた場合も、不貞行為があったと認定される可能性が高いです。

ラブホテルは、一般的に性的行為が行われることが想定された場所であり、その場所に二人で長時間滞在していた場合には、性的行為があったと認められる可能性が高いことになります。

二人で宿泊を伴う旅行をしていた

二人で宿泊を伴う旅行をしていた場合も、性的行為を伴うものとして、不貞行為があったと認定される可能性が高いです。

また、仮に性的行為がない場合であっても、婚姻関係にあるにもかかわらず異性と二人で宿泊を伴う旅行をするのは、度が過ぎた行為であるとして、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項4号)に該当する可能性があります。

同棲している・頻繁に泊まりに行っている

同棲している・頻繁に泊まりに行っている場合も、不貞行為があったと認定される可能性が高いです。

同棲は、性的関係を伴うものと捉えられることが多いため、不貞行為が認定される可能性が高いです。頻繁に泊まりに行っている場合も、通常、性的関係がなければ泊まるという選択にはならないと考えられますので、不貞行為が認定される可能性が高いです。

不貞行為と認められにくいケース

食事やデート

食事やデートを行っているという程度では、不貞行為とは認められません。
もっとも、食事やデートから、今後不貞行為につながっていく可能性は考えられますので、今後の様子を注意して観察する必要はあります。

キスや手つなぎ

キスや手つなぎといった行為も許しがたい行為ですが、それのみでは不貞行為となる性的行為には該当しません。

もっとも、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項4号)が認定される一事情にはなりますので、他の事情との兼ね合いにより、離婚が認められる可能性はあります。

LINEやメールのやりとり

単に異性とLINEやメールでやり取りをしているだけでは、不貞行為とは認定されません。
もっとも、LINEやメールのやり取りの中に、性的関係にあることをうかがわせる内容があれば、不貞行為の認定が可能となることもあります。

不貞行為は立証が難しいため証拠が重要

不貞行為となる性的行為は密室で行われることが多いため、性的行為自体を証明することは難しいです。

そのため、複数の証拠を組み合わせて不貞行為の存在を証明することが多いです。
一般的に、不貞行為の証拠となり得るものとして、以下のものがあります。

  • 性的行為を行っている動画、写真
  • 本人が不貞行為を行ったことを認める書面
  • ラブホテルや互いの家に出入りする動画、写真
  • ラブホテルの領収証
  • LINE、メールのやり取り

あなたの離婚のお悩みに弁護士が寄り添います

離婚問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
離婚問題の経験豊富な弁護士にお任せください

不貞行為が発覚したらどうしたらいい?

慰謝料を請求する

不貞行為があった場合、慰謝料を請求することができます。
以下では、不貞行為による慰謝料相場、慰謝料の請求方法等について解説していきます。

不貞行為の慰謝料相場はどれくらい?

不貞行為の慰謝料は、50万円から300万円くらいの幅に収まることが多いです。
離婚につながると慰謝料は高くなることが多いです。

また、婚姻期間の長さ、子どもの有無、不貞前の夫婦関係、不貞行為の期間、回数等が重要な考慮要素となります。

不貞行為の慰謝料の請求方法

慰謝料を請求する方法としては、口頭で請求する方法や、書面で請求する方法等があります。配偶者が任意にこれに応じれば良いですが、応じない場合には裁判手続きを利用して請求する必要があります。

また、配偶者の不貞行為の相手方が、婚姻関係にあることを知っていた場合には、相手方にも慰謝料を請求することができます。

ただし、配偶者からすでに慰謝料を受け取っている場合には、その分は請求できませんので、注意が必要です。

慰謝料請求には時効がある

不貞による慰謝料請求には時効があります。

不貞行為の存在やその相手方を知った時から3年間、又は不貞行為の時から20年間が経過すると、慰謝料請求を行うことができなくなりますので、注意が必要です。

離婚を請求する

不貞行為の存在は離婚事由になりますので、離婚を請求することができます。

配偶者が素直に離婚に応じれば、離婚届を役場に提出することのみで離婚を成立させることができます(これを協議離婚といいます。)。

もっとも、配偶者が頑なに離婚したくないと言っているような場合には、協議離婚を成立させることは難しいです。その場合には、家庭裁判所に離婚調停を申し立てる必要があります(これを調停離婚といいます。)。

また、調停が成立しない場合には、最終的には裁判で離婚を請求する必要があります(これを裁判離婚といいます。)。

弁護士に相談する

不貞行為が発覚した場合、どういった手段を取れるか、今後どう進めていくかについては、弁護士に相談してみることも有効です。
弁護士であれば、その時々に応じた有効な手段を提案することが可能です。

不貞行為の判断基準や離婚に関する悩みは弁護士にご相談ください

不貞行為の存在が認められるか否かについては、どのような証拠が存在するかに左右されます。

実際に、どの程度の証拠があれば不貞行為の存在が証明できるかについては、分からない場合が多いかと思います。
また、離婚を考えているような場合には、今後の離婚の進め方などについても不安が生じると思います。

そのような場合には、ぜひ一度弁護士にご相談いただければと思います。
今後のことも含めて、一緒に考えましょう。

交通事故に遭われてから、リハビリの継続を行い、リハビリ終了後に、慰謝料の請求をしていくことが多いでしょう。しかし、リハビリの継続をしていても、思うように慰謝料が認められない、という場合もあります。

では、そもそも、リハビリの継続をしている期間の慰謝料請求はできるでしょうか。
適切な慰謝料の支払いを受けるために注意すべき点を解説していきます。

リハビリ期間の慰謝料は請求できる

交通事故に遭われてから怪我の治療・リハビリのために、病院への通院を余儀なくされる期間が生じます。

怪我の治療・リハビリのために病院の通院を余儀なくされる期間が、入通院・リハビリによる症状の改善があるなど、入通院期間として必要かつ相当な期間であれば、リハビリを含む入通院期間をもとに算出した慰謝料の請求をすることが出来ます。

このように、リハビリ期間でも、必要かつ相当な期間であれば、その期間をもとに慰謝料請求をすることはできます。

入通院慰謝料がもらえるのは症状固定と判断されるまで

リハビリの期間をもとに慰謝料の請求をすることができますが、リハビリを継続していれば、その分の期間全て慰謝料請求のための期間として認められるのではありません。

入通院慰謝料がもらえるのは、リハビリを終了した時点までの期間をもとに計算した慰謝料ではなく、症状固定時までの期間をもとに計算した慰謝料です。

それでは、症状固定時とは、いつの時点を指すのでしょうか。

症状固定時は、入通院継続により、症状の改善が見込まれない状態になった時点です。
症状が良くなることも無ければ、悪くなることも無い、という状態です。これは、慰謝料算定の基礎となる入通院期間が、症状の改善に向けて必要かつ相当な期間であるためです。

症状固定時以降のリハビリ期間については、慰謝料算定の考慮に入れることはできないので、注意が必要です。

リハビリ期間の慰謝料請求が認められないケースもある

リハビリ期間を含めた入通院期間をもとに、慰謝料請求をすることはできます。

しかし、通院の継続をしていても、以下の主に3つの場合に入通院期間をもとに算定した慰謝料が認められないケースがあります。

交通事故との因果関係がない

交通事故による入通院によって慰謝料等の賠償請求が認められるのは、交通事故と因果関係のある症状によって入通院をしている場合です。

このため、事故と関係の無い症状の改善のために、入通院をしている場合には、交通事故と因果関係が無いと判断されて、その通院期間をもとにして算出した慰謝料請求が認められないことがあります。

事故から一定期間経過した後に表れてきた症状については、交通事故と因果関係が否定されることもあり、このような症状のみをもとにリハビリを続けている場合には、因果関係が無いと判断されることがあります。

過度の通院

交通事故の慰謝料請求においては、入通院期間・通院頻度が重要となってきます。
通院頻度が少ない場合には、それだけ、症状が軽微であると判断されて、同様の入通院期間をもとに算出した慰謝料よりも低額と判断されることがあります。

しかし、通院頻度が少ないことでの慰謝料等が軽減されることに備えて、かえって、通院頻度が多くなる場合には、過剰な入通院とされて、慰謝料としての支払額の減額・否定されることがあります。

このため、治療に必要な通院頻度と慰謝料請求の減額にならないような通院頻度のバランスを見ながら、通院・リハビリ継続をしていただくことが必要です。

漫然としたリハビリ治療

通院の継続をしていても、単に、湿布の処方を受けるなど、症状の改善があまり無いにも関わらず、通院の継続をしている場合など、漫然としたリハビリの継続をしている場合には、症状の改善が見込まれず、症状固定の状態との判断にもつながりやすくなります。

この場合には、漫然とリハビリ治療を続けている時期以降が、必要な治療期間ではなく、慰謝料算定に必要な期間として考慮されないことがあり、慰謝料が低額となることがあります。

リハビリ通院中の慰謝料を請求する場合の注意点

転院する場合は事前に連絡する

転院をする場合には、事前に、治療費の支払いをしている保険会社に連絡をしておくことが必要です。転院先の治療費の支払いをその保険会社に対応させる、という意味でも必要です。

また、転院を把握していない場合には、転院後の入通院の継続を行っていた期間を考慮した慰謝料請求が認められにくくなることがあります。

このため、治療費の支払いをしている保険会社には、事前に、転院する旨を伝えておくことが必要です。

整骨院への通院は整形外科医に許可をもらってから

本来、リハビリによる通院治療費が認められるのは、症状の改善に向けて必要かつ相当な治療であるからです。

他方で、整骨院で受けるのは、「施術」であって「治療」ではありません。「施術」が治療と同様に必要なリハビリと認められるには、医師の許可を得ておくなどが必要です。

医師の許可等を得ておかなければ、慰謝料請求をするために必要な通院頻度の計算において、接骨院へ通う頻度を考慮されないなど出てくるため、注意が必要です。

保険会社による治療費の打ち切りに安易に応じない

事故後の通院の治療費について、加害者が任意の自動車保険の契約をしている場合には、その保険会社から、直接、通院先の病院に治療費の支払いがされています。

一定期間治療継続をしていると、保険会社から治療終了の打診がされます。
しかし、これについて、保険会社の判断で治療終了の打診をしていることが多いです。

症状固定時なのかどうか、ということが重要なため、安易に保険会社の治療終了の打診に応じると、それだけ、慰謝料算定のための治療期間が短くなり、結果として、本来獲得できる慰謝料よりも、低額となります。

健康保険を使う場合は150日ルールに気を付ける

健康保険を用いて治療継続をする場合もあります。健康保険を用いる場合には、標準的算定日数として、原則150日という期限が定められています。
この150日を超えると、健康保険を用いた通院に制限がかかってきます。

この標準的算定日数は、疾患の種類によって変わってきますので、具体的な状況については、入通院先の病院に相談いただくことがよいです。

まずは交通事故チームのスタッフが丁寧に分かりやすくご対応いたします

交通事故被害者専門ダイヤル

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
交通事故の経験豊富な弁護士にお任せください

適正な慰謝料を受け取るために必要なこと

リハビリは適切な頻度で通う

リハビリ通院の頻度が適切ではない場合には、慰謝料の減額となることがあります。
このため、リハビリは、適切な頻度で行っていただくことが重要です。

では、リハビリの頻度をどの程度とすべきか、という点については、症状によって異なってくるので、担当医と相談していただくことが良いですが、概ね、1週間当たり2日から3日程度が目安となることが多いです。

弁護士基準で請求する

交通事故の入通院継続による慰謝料請求をする際、基準としては、大きく3つあります。

1つ目が自賠責基準、2つ目が任意保険基準、3つ目が弁護士基準の慰謝料です。
このうち、弁護士基準での慰謝料が、一番高い基準です。

保険会社は、自賠責基準又は任意保険基準での提示をしてくるので、これに応じて示談とすると、本来、獲得できる賠償額から少ない金額で示談をしてしまうことになります。

リハビリ期間の慰謝料を適正な金額で受け取るためにも弁護士にご相談ください

リハビリ期間を含めた治療期間を、慰謝料算定のために必要な期間として考慮するためには、これまで述べてきたように、注意が必要です。

お怪我の状況によっては、一般的な対応で足りる場合もあれば、個別の状況に応じて、個別の証拠の収集等が必要となる場合もあります。
証拠収集だけでなく、適切な通院ということも迷われることがあるかと思われます。

弁護士にご相談いただければ、状況に応じた対応方針を定めていくことが出来るでしょう。
また、慰謝料請求を弁護士基準で行うとしても、弁護士を通じた請求でなければ、保険会社は、弁護士基準での慰謝料の支払いに応じないことが多いです。

このため、適切な慰謝料等の賠償を受けるには、弁護士にご相談いただき、弁護士を通じた請求をしていくことが重要ですので、一度、ご相談ください。

相続税を節税するために、養子縁組をするという方法があります。

生前贈与や生命保険等制限が合ったり、不動産投資等により節税をしたりといった場合と異なり、養子縁組をするだけと聞けば、簡単と思われるかもしれません。
しかし、養子縁組による相続税対策にも制限やデメリットもあります。

養子縁組により相続税を節税するための注意点についてご説明します。

養子は相続税対策になる?

相続税については、「3000万円+600万円×法定相続人の人数」の基礎控除額(遺産総額のうち非課税となる金額)認められています。

また、死亡保険・死亡退職金等も相続財産として相続税の課税対象となりますが、それぞれ「500万円×法定相続人の人数」は非課税額となっています。

したがって、養子縁組により、法定相続人の人数を増やせば、非課税となる金額が増えるため相続税対策となります。

ただし、上記の法定相続人の人数の対象となる養子は、被相続人に実子がいる場合には1人、被相続人に実子がいない場合には2人までとなっているため、養子を増やすほど非課税対象額が無限に増えるというものではない点には注意が必要です。

相続税対策として行われる養子縁組にはどんなものがある?

孫と養子縁組

相続税対策として、被相続人が孫と養子縁組をしていた場合、先述した相続税の基礎控除の対象となります。

その結果、相続税が発生しない場合(遺産が基礎控除額の範囲内であった場合)には問題ありませんが、相続税が発生してしまう場合は、当該養子縁組をした孫の相続税には相続税の2割が加算されるため、注意が必要となります(相続税法18条)。

子の配偶者と養子縁組

被相続人の子の配偶者は、相続人にはなりませんので、被相続人の遺産を相続することはできません。しかし、養子縁組をすれば、子の配偶者も相続人となることができます。

養子縁組をすれば、相続税の基礎控除額算定の対象となりますし、法定相続分どおりに遺産分割をするとしても、子の家庭により多くの遺産を相続させることができます。

相続に強い弁護士があなたをフルサポートいたします

相続問題ご相談受付

0120-979-039

24時間予約受付・年中無休・通話無料

メール相談受付
相続問題の経験豊富な弁護士にお任せください

相続税対策のために養子縁組することの注意点

他の相続人とトラブルになることがある

被相続人が、法定相続人以外の人と養子縁組をして、法定相続人を増やせば、他の法定相続人の遺産の取り分が減り、養子以外の相続人は不満を感じることになります。

そのため、実際に相続が発生した場合には、養子と他の相続人(配偶者、実子)との間でトラブルになってしまうことになります。

これを防ぐためには、養子縁組について他の相続人に対して予め説明して、理解を得ることが望ましいと考えられます。

基礎控除の枠として有効な養子の数には制限がある

上記のとおり、相続税の基礎控除は、「3000万円+600万円×法定相続人の人数」で算出されます。しかし、これは、養子縁組により法定相続人増やせばいくらでも基礎控除額が増やせるということではありません。

相続税法15条第2項によれば、基礎控除の算定にあたって考慮される養子の数を限定しています。

具体的には、

  • 被相続人に実子がある場合:1人
  • 被相続人に実子がない場合:2人

となっています。

相続税が2割加算されるケースもある

上記のとおり、実子や配偶者等の法定相続人にとっては、法定相続人の増加により基礎控除額が増えることで遺産総額中非課税金額が増えることで、相続税の負担が減ります。

ただし、養子縁組により相続人となった人が被相続人の孫の場合は、養子縁組により遺産を相続することができるようになる一方で、上記のとおり、相続税が発生する場合には、他の相続人とは異なり相続税が2割増しになります。

そのため、養子となった被相続人の孫にとっては、節税効果は薄くなってしまいます。

節税目的の養子縁組は否認されることがある

過去の判例によれば、節税目的であったとしても養子縁組自体は有効と判断されています。

相続税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合においては、基礎控除の算定の基礎となる相続人の人数から養子の数を算入しないで相続税の課税価格、及び相続税額を計算されることがあり得ます(相続税法63条)。

養子縁組により相続人を増やしたとしても、節税効果が認められない可能性があるため注意が必要です。

相続税対策として養子縁組する方法

節税対策として養子縁組をする場合は、特別養子縁組ではなく普通養子縁組をするのが一般的です。

普通養子縁組をする手続は、役所で入手するか、インターネットでダウンロードして印刷した養子縁組届に養親と養子、2名以上の証人が署名捺印をして役所に届出することによって効力を生じます。

なお、養親となる者が20歳以上であること、養子となる者が15歳未満である場合には法定代理人の合意があることが必要となります。

相続についてのお悩みは弁護士にご相談ください

節税対策のための養子縁組は、養子となる人にとってメリットもデメリットもあり、また、相続が発生した時点で、他の相続人との間でトラブルが生じたりと法律面でも、税金面でも問題が生じる可能性があります。

節税目的の養子縁組のトラブルを回避するためにもぜひ専門家にご相談ください。

名古屋法律事務所 所長 弁護士 井本 敬善
監修:弁護士 井本 敬善弁護士法人ALG&Associates 名古屋法律事務所 所長
保有資格弁護士(愛知県弁護士会所属・登録番号:45721)
愛知県弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。